Kampou Communications

生き方を変えた兄との時間(漢方カウンセラー吉田幸代さんご紹介文)

紹介文


吉田幸代と申します。私は今、漢方コミュニケーションズ薬局でカウンセラーをしています。

私は姉と兄二人の4人兄妹の末っ子です。

私が漢方に興味を持ち、かかわりたいと思ったのは一番上の兄の病気がきっかけでした。

・・・・・・

兄は天真爛漫で明るく優しく私のことをとても可愛がってくれました。





5年前のある日

兄から電話がありました。いつもの明るい声で

「お兄ちゃんね、癌になっちゃったの・・・でもね、大丈夫だから。」

兄は進行性の食道がんでした。

そこから兄の戦いは始まりました。

放射線治療後、一年もしないうちに再発。

手術。

そして、転移。

食道癌ですから飲食はできません。

powered-off floor lamp beside comforter

私は仕事がない日は朝から晩まで看病をしていたのですが

兄の前で食事をとることができない私を見ていた看護師さんから

「あなたみたいな看病の仕方なら来ないほうがいいです。ごはん食べてないよね?

あなたが倒れたらお兄さん悲しみますよ。ちゃんと食べてね。」

看護師さんってすごい。家族のこともちゃんとみていたのです。

 

そんなことを知っていたのか、兄はいつも売店で私にメロンパンを買ってきて

帰りにもたせてくれまました。

家に帰る車の中で泣きながらメロンパンを食べていたことを、今でも思い出します。

入院して何か月か過ぎたころ痛みが出始め強い鎮痛剤を使うようになりました。

モルヒネ、リリカ・・・

「この薬を点滴に入れると痛みがどれくらいでとれますか?」

「この薬は何ですか?」

気になることがあるたびに看護師さんに聞くようになりました。

今の私に何ができるだろう。

兄の病気に少しでも貢献できる、医療関係の仕事はないかと考えました。

医薬品登録販売者なら今からでも、そして1年以内に資格が取れる可能性がある。

お薬のことを知ることができる。

そこから看病と家事と育児、資格のための通学と勉強の日々が始まりました。

white book page on brown and black surface

一生懸命学び、その甲斐もあってなんとか合格。

しかし癌の進行は抑えられず、どんどん弱っていく兄を見るのがつらい日が続き

資格の正式取得に向けて研修をしていた初夏に

暖かい風を感じながら兄は息を引き取りました。

どれだけ泣いたかわかりません。

そんな私を見て、いつも傍にいてくれた看護婦長さんが抱きしめてくれて

「きちんと最後まで研修やってね。お兄ちゃんのためにそして困った人を助けてあげて。」

と言ってくれたことが忘れられません。

water ripple effect

ご縁があって、今は漢方コミュニケーションズで

働かせていただいています。

普通の主婦として過ごしていた私が、10年前では想像もできない道を進んでいるのも

兄がいたからです。

私は兄に対しての後悔は何一つありません。

自分のできることは全部やりきれたと思っているからです。

いつかは

大切な家族や仲間、ペット、そして自分も含めお別れの日がきます。

その時に

一緒に居られる時間を大切にして、気持ちをちゃんと言葉にして伝えることで

「寂しい」お別れから「ありがとう」と言える、後悔のないお別れができるのでは

ないでしょうか?


white ceramic mug with brown liquid inside

現在、妊活、美容、更年期、介護などの、

いろんな方の人生の節目に関わることの出来る

漢方カウンセリングという道に繋がり本当に良かったと思います。

「漢方を通してたくさんの人を元気にしたい。」

この想いを、一人でも多くの人に、必要としてくれる人に届けていきたい

そして大切な人を笑顔に出来る自分でありたいです。


漢方カウンセラー
吉田幸代

(ミセス慶応スピーチコンテストで賞をいただきました)



おめでとうございます✨

PAGE TOP